2006年4月、ニューヨーク・モーターショーにてデザインコンセプトモデル「MD-Xコンセプト」が出展され、9月に生産車が発表された。先代に比べ、トレッド、ホイールベースを拡大した。ボディは衝撃吸収構造を持つACE(Advanced
Compatibility Engineering)、コンパティビリティ対応ボディとなった。ニュルブルクリンクにて走行テストが繰り返し行われており、乗り心地やハンドリング特性などのチューニングに役立てている。エンジンは、初採用となるJ37A型
3.7L V型6気筒 SOHC VTECで、シーケンシャルモード付きの5速ATが組み合わせられる。先代のエンジンに比べ排気量が拡大、シリンダライナーは鋳鉄からシリコンアルミニウム合金となったほか、インテークポートやバルブ形状変更により、圧縮比は10.1から11.0に高められ、バルブタイミングや、吸排気系の改良により、SAEの新計測法で300hpを発揮する。その他マグネシウム合金のヘッドカバー、2ピースマグネシウムダイカストのデュアルステージ・インテークマニホールドなどにより、軽量化も達成している。駆動方式も、VTM-4からレジェンドに初搭載されているSH-AWDに変更された。アキュラ・RDX同様、2段増速機構が廃止された軽量仕様で、従来のVTM-4に比べ7%の軽量化を果たしている。常時1.7%増速され、直進状態での前後輪の回転差は、左右の多板クラッチによって吸収している。継続してわずかなスリップが起こるため、クラッチや摩擦材は高耐久な専用設計のものを使用している。RDXと同じくクルージング時には駆動力を最大90%前輪に配分するインテリジェント燃費モードを採用している。コーナリング時の前後配分は50:50と抑えられている。
EPAの燃費評価は15/20mpgである。格納式の3列目シートを持ち、最大で7名が乗車できる。