三菱ではバブル期に上位モデルの大型化が進み、1990年に発売されたディアマンテ/シグマは3ナンバー専用車で、5ナンバー規格ボディがベースのデボネアVとサイズの逆転現象が起きていた。このためデボネアの3代目へのモデルチェンジは比較的早く行われ、大型化された。
3代目も現代自動車ではグレンジャーの名称で生産・販売され、グレンジャーをベースに更に高級化したダイナスティも登場している。全長4,975mm、全幅1,815mmという大柄な車体であるが、横置きエンジンの前輪駆動車で、サスペンションはフロントがストラット、リアにマルチリンク方式を採用していることからも伺えるように、シャーシのベースはディアマンテである。グレードは大きく分けて2シリーズあり、ハイヤー、社用車向けのエグゼクティブシリーズ、オーナー向けのエクシードシリーズがあった。エンジンはV型6気筒160馬力の(V6)3000SOHCと260馬力のV6 3500DOHC。営業車用はV63000LPG。ディアマンテ譲りのハイテク装備も惜しみなく装備され、レーダーカメラとエンジンブレーキによる車間距離自動制御システム、GPS&ジャイロセンサーによるカーナビゲーション、TV画面に後方を写すバックカメラ等、このクラスにふさわしい充実した装備であった。