2代目(Y60型系 1987年-1997年)
3代目(Y61型系 1997年-2007年)
4代目 (Y62型系 2010年-)
2010年2月発表。3代目インフィニティ・QXと共通設計となり、従来モデルとは性格が大きく変わっている。同時に日産SUVのフラッグシップと位置づけられ、堂々かつ洗練されたスタイルとなった。車体寸法と室内容積も大幅に拡大している。
Y62型系は主にUAEなど、中東市場向けとして開発され、本モデルより生産が日産車体九州に移管されている。Y62型系の日本での販売は無く、オーストラリアなどディーゼルエンジンやキャブシャーシが必要な市場向けには、従来のY61型系が「パトロール」として継続販売される。
ショートホイールベースの設定が無くなり、前輪にダブルウィッシュボーンサスペンションが採用され、パトロール/サファリ史上、初めての独立懸架となった。また、日産車初採用となる「HBMC」(油圧ボディモーションコントロールシステム)は、車線変更やコーナリング時のロールを抑え、舗装路での快適な乗り心地と砂漠などの悪路での安定性を確保する。
エンジンはインフィニティM56にも搭載されている新開発の5.6L・VK56VD型で、これもパトロール/サファリを通して初のV型エンジンとなった。吸排気系の設計やVVELとECUのセッティングはサファリに合わせてトルク重視とされ、最大出力400ps、最大トルク56.1kgmとなっている。組み合わされるトランスミッションは7速ATのみである。
パトロール/サファリでは新採用となるオールモード4X4は、1995年発表のR50型系テラノから使われ、エクストレイルなどでもおなじみのシステムであるが、エンジン出力と車重に合わせて各部は大幅に強化されている。「サンド」、「オフロード」、「スノー」、「ロック」の4モードに切り替えが可能で、ヒルスタートアシストやヒルディセントコントロールなども採用され、オフロードでの運転操作が容易になっている。